AIアシスタントの応答速度が「5.3倍速くなりました」と報告されたのに、私が使う画面では、全く速くなった気がしない。
AIの「速くなった」という言葉を鵜呑みにして、痛い目を見た凡人の失敗談です。
AIの導入を検討しているけれど、効果測定ってどうするんだろう?と気になっている方へ。凡人がやらかした落とし穴と、今日からできる対策を共有します。
AIの報告する「速さ」は、自分の目で確かめるまで信じない。今回はその話です。
AIアシスタント「5.3倍速くなりました」の報告
ある日、私は社内向けのAIアシスタントの最適化に取り組んでいました。
目標は、応答速度の向上。
設定ファイルをいじり、パラメーターを調整し、いくつかの改善策を投入。これで速くなるはず…と、期待に胸を膨らませていました。
数時間後、作業を手伝っていたAIから、歓喜にも似た報告が届きました。
AI「5.3倍速くなりました」
私「…(Whaaaat!?)😂」
驚きと喜びで、思わず椅子から転げ落ちそうになりました。5.3倍ですよ?
月末のクエストも、これで楽になる…そう信じていました。
「速い」はずが、なぜか体感は「遅いまま」
しかし、喜びもつかの間。
翌日、実際にAIアシスタントを使ってみると、どうも様子がおかしいのです。
入力。待機。また待機。
私「…(あれ?速くなった、よね?🤔)」
体感としては、全く速くなっていませんでした。むしろ、昨日と同じ、いや、気のせいか少し遅くなったような気さえします。
応答までにかかる時間は、以前と変わらず190秒前後。
AIの報告と、私の体感に、決定的なズレが生じていました。
私「(まさか、AIが報告を間違えている…?いや、そんなはずは)」
この日の私は、AIの報告を疑う前に、まず自分の設定ミスを疑うことにしました。
私の自爆:まさかの「再起動忘れ」
原因究明のため、私は設定ファイルとサーバーのログを、まばたきの回数が明らかに通常運転ではないスピードで確認し始めました。
設定は、確かに変更されています。
しかし、ある一点に気づきました。
サーバーの「起動時刻」が、設定ファイルを変えた時刻よりも前なのです。
その時。
私「…(あ、これ、サーバーを再起動してない😅)」
そう。私は、設定を変えたあと、サーバーを再起動していなかったのです。
つまり、AIアシスタントは、古い設定のまま動いていたということ。
AIが報告した「5.3倍速い」という数字は、裏側の仕組みを直接叩いて測ったもので、人が実際に使う画面とは通り道が違っていたのです。
私が設定した変更は、まだ一つも反映されていませんでした。
私「…大変失礼いたしました。」
AIは悪くありません。原因は、私の初歩的なミス、再起動忘れでした。
AIの「速くなった」を鵜呑みにしない3ステップ
この失敗から学んだことは、「速くなりました」は、自分がいつも使う画面で確かめるまで信じない、ということです。
AIの導入効果を正しく評価し、無駄な手間をかけないための3ステップです。
- 効果は「人が使う入口」で確かめる
AIが裏側でどれだけ速くなっても、私たちが使う画面で遅ければ意味がありません。必ず、ユーザーが実際に操作する画面から効果を測定しましょう。たとえば、応答までの時間をストップウォッチで測る、画面に表示されるまでの時間を記録するなど。(以前、AIにブログ記事作成を任せた際も、AIの報告と自分の体感がずれた経験があります。くわしくは第5話で書きました) - 設定変更後は「再起動」を徹底する
これはITの基本中の基本ですが、慣れた人ほど忘れがちです。設定ファイルを変更したら、必ず関連するサービスやサーバーを再起動する習慣をつけましょう。起動した時刻と設定ファイルを変えた時刻を比べることで、設定が反映されているか見分けられます。 - 改善の前後で「数字」を記録する
「速くなった気がする」という感覚だけでなく、具体的な数字で効果を把握することが大切です。今回のケースでは、設定を直したあと、応答時間は190秒から15〜36秒に改善されました。ビフォーアフターの数字を記録しておけば、効果の有無が明確になります。
AIアシスタントは、設定変更と再起動を繰り返すことで、着実に改善されていきました。
私が使う画面で、実際に速くなったことを確認したとき、初めて本当のレベルアップを実感できました。
今日15分:AIアシスタントの「速さ」を自分の目で確かめる
AIの「速くなりました」は、時として私たちを惑わせる魔法の言葉かもしれません。
今日15分、あなたが使っているAIアシスタントがあれば、その応答速度を「自分の目で」測ってみてください。
設定を変えたなら、再起動したか、起動時刻を確かめてみましょう。
「速くなりました」は、自分がいつも使う画面で確かめるまで信じない。
今日もてくてくと、一歩ずつ進んでいきます。


